1つ

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俺の視線の先に、昨日のおっさんがいた。 微動だにせず、ただこちらを向いて立っている。 「どうした??」 「……え??あ、なんでもねぇよ。」 「まぢか??」 「うっせ、ほらさっさと行くぞ!!」 三人を車に押し込んで車を出発させた。 俺はさっきの場所に視線を戻した。 しかしそこには何もなく、辺りを見渡してもおっさんの気配はない。 「気のせいか…」 「え??」 「なんでもねぇよ。てか今日さ…」 たわいもない会話をしながら家へと向かった。 ただ頭からはあのおっさんが離れなかった。
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