4人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃ、頼むな。千葉!」
はいと笑顔で答えては、直ぐに彩を気遣って手を引いてくれた。
「ありがとう、薫っ!」
「何言ってんの、友達でしょっ♪」
薫の優しさに心の中がほんわか温かくなるのを感じた…
歩きながら、三組の教室前を通るのが少しワクワクしていた。
『調子良くなくても、つい心は琉クン一色なんだよなぁ~💦』
自分自身、フラフラしてたけど三組の教室を通る時はそのフラフラな自分を忘れ、目線はしっかりと琉クンの姿を見ていた。
琉クンはしっかりと授業を聞いてる様子でノートに黒板の内容を移している…
『偉いなぁ~、授業姿を見た事無かったしまた新鮮だなぁ。』
その瞬間…!
チラッとでは有るが、琉クンの目がこちらを見た。
ハッと彩は視線を反らしてしまったが、こちらに目をやってくれたその事が彩は嬉し過ぎてこの場に倒れそうになる。
けど、薫のトントンに我に返りまた保健室に向かって歩きだした。
無事に一階にある保健室に辿り着いた。
「(トントン…)、失礼しまーす。」
薫が入って直ぐに先生に伝えた。
「田島さんが、体調悪いみたいで」
「田島さん、フラフラ酷い?ちょっと横になって熱計りましょ。」
女性のその綺麗な先生は、ナチュラル美人だっ。あっさりした容姿に優しい声…
癒されながら、彩は計り終わった体温計を先生に差し出した。
「あらっ、8度5分!」
「今日は無理せずに帰りなさい。」
先生は、帰る為の『体調不良による帰宅許可票』に名前を書き出した。
「先生っ…でも、私大丈夫ですっ!帰るのじゃなくて、一時間だけ保健室で休めば大丈夫かなと…」
「ダメよ~、田島さんこれからもっと熱が上がりそうだし無理せずに帰って体、休めなさい」
先生は、許可票に全て記入を終えると先生の名前とはんこうを押して、薫に担任に渡すよう頼み、鞄を済んでから持参する様に言った。
最初のコメントを投稿しよう!