村で

23/25
前へ
/1216ページ
次へ
少しすると、多くの畑から蔓が芽を出し、その蔓があちこちで大きな樹になる。 見る間に村の畑は次々に豊かに実をつけ始める。 全ての畑が緑に覆われた時、俺はゆっくりと目を覚ました。 樹はゆっくりと俺を地面に降ろす。 「ありがとう。」 俺は笑顔で樹を見上げる。 樹は震え又も花の数を増やす。 「あらら・・・・・・・。」 俺が苦笑していると、目の前に何時の間にか琥珀が居てそっと俺を咥える。 「行くぞ。」 俺は琥珀に咥えられてそこから離れる。 村の畑は全てが豊かな実りの実を数多く実らせていた。 「凄いな。」 周囲を見ながら琥珀に咥えられて移動する俺って・・・・・・・結構・・・・・間抜けな構図かもな。 なんて思って少し落ち込んだのは内緒だが。
/1216ページ

最初のコメントを投稿しよう!

74639人が本棚に入れています
本棚に追加