既にブレイクしてある原作スタート

13/18
前へ
/28ページ
次へ
居間は煉獄と化した。 高価な家具も、毛先の長い絨毯も既に炭化してる。 天井に吊された派手なシャンデリアは、ガラスが溶けて不気味なオブジェに変貌していた。 巧 「おー、やったねぇ」 和麻 「死んだかな」 俺達は涼しい顔で呟いた。 清涼な水と風が俺と和麻をそれぞれ取り巻き、荒れ狂う炎が近づくことを許さない。 因みに熱も遮断してるから、汗すらかいてない。 ??? 「た、助けて……」 弱々しい声が鼓膜を刺激する。 俺は和麻の足元の黒っぽい物体に目をやった。 悲鳴と共に結界に転がり込んできたのは、元依頼人の坂本だった。 あちこち焦げてはいるが、残念ながら死にそうな様子はない。 坂本 「ああっ、た、助けてくれっ」 坂本は叫びながら、和麻の脚に縋りつこうとするが、しかし、和麻は坂本を蹴り飛ばした。 がすっ! 更に、新たな苦痛にのたうち回る坂本を踏みつける。 スリッパ越しでも嫌だからなんだろう、踏むっていうよりも踵を打ち下ろすって感じだな。 頭蓋骨が軋む音が聞こえたような気がしたが、別に大した問題ではない。 そして俺はファインプレーを決めた和麻にサムズアップ👍をする。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

134人が本棚に入れています
本棚に追加