酒(仮題)

6/13
前へ
/40ページ
次へ
やがて俺が予約しておいた店に着き、まず社長がはじめの挨拶をして次に派遣されてきた名越さんはじめ三名の社員が紹介され、最後に乾杯をした。 そこからはいつも通りだった。 酒飲んで騒ぎたい奴らは騒ぎだし、食いたい奴らは食いだし、各々がこの歓迎会を過ごしたいように過ごしはじめた。 「よぉ!!草野ぉ!!飲んでるかぁ!!」 後ろからいきなりつかみかかられて焦った。 社長だった。 ちなみにこの社長、41歳のまだまだ現役のちょい悪オヤジである。 「飲んでますよ。ほら、早瀬のやつが恒例の腹おどりやるみたいですよ」 「おぉ!!早瀬ぇ!!いいぞー!!」 さて… みんなの視線が奇妙な動きをする早瀬のビール腹にいっているところで。 「社長、すいません。ちょっとトイレに」 そう言って肩にかけられていた社長の手をそっと退かした。 「おぉ!!行ってこい!!」 さて、帰るか。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加