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「クックッ、驚いてるな。不思議か? 俺がお前の事を知っている事が」
魔王の口角が嫌らしくつり上がり、さらにそのまま言葉を続けた。
「お前は魔道具を突然出現させるそうだな。魔力も無しにそんな事が出来るのは……なるほど、神の力の一部か。……人には過ぎた力だ」
……何でそこまでわかるんだ?
つーか、神の使いって事は王様とケビンさんとアンリさんしか知らない筈……。
……誰かに聞かれていた?
城に悪魔に乗り移られた人がいるのか!?
だとすると一体誰……ッ!!
“……魔法と言えば……僭越ながら私、『仮面ライダー』様がお使いになられる魔法に興味がありまして……”
もしかしてあの人か!?
いやでも霧何て見えなかったぞ?
くっそ、誰何だよ……。
「ケビンさん、城の中に悪魔に乗り移られた人が居るかもしれません」
「何っ!?」
「……どうやら、上手くバレずに忍び込んでいた様だな」
くそ!! やっぱり……!!
「なら……今、お前たちがどれほどの境地に立たされているか理解出来るな?」
「な……」
ヴォンと突然空中に現れたのはあるモニターの様な物体。
それには……わらわらと集まる、無数の悪魔が映っていた。
「な……!! あれは……!!」
その悪魔達が向かっている先には、巨大な城……フォワライト城と、その城下町が。
「このモニターに映っている同胞は100体」
100!!?
「そしてさらに……」
ヴォヴォン!!
「空と海から100体ずつ……合計300体の悪魔がお前たちの国を狙っている」
「てめぇ……どこからそんな大量のクズどもを仕入れて来やがった!!」
「何……今この世界に来ている同胞をほぼ全て集めてきただけだ。後は指示を出して……城内部にある結界石を壊してやればいい。そうすると……お前たちの国に、悪魔が溢れかえる訳だ」
「なッ……てめぇッ……」
もしそんな事になったら……現在戦闘可能なSランクがいないフォワライト王国にはなすすべが無い……。
「ぐぅ……くそッ!!! わかった!! 俺を殺せ!!!」
「ッ!!? ケビンさん!?」
「お前たちの狙いは裏切り者の俺だろう!? ならば、俺を殺したらあの国には手を出す理由が無い筈だ!!」
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