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「雅、おはよ♪」
いつものように話しかけてくる親友、桜。
そんな桜を無視して、私は歩き続ける。
「ねぇ、雅ってばぁ…
もぉ… み・や・び!!」
ひたすら無視し続けると、桜は今までにないくらい大きな声で私を呼ぶ。
「桜…耳、痛い…。」
「雅が無視するからでしょっ!!」
桜は明るくて可愛くて…私とは間逆だ…。
何故私が桜と仲良くなったのかは、今でも分からない。
ただ一つ言える事は、彼女は心から優しい、私の大親友…という事だろう。
「ねぇ雅、高校楽しみだね♪」
今日は高校の入学式、そりゃぁ桜は楽しみにしていて当然だろう…。だって…
「早く会いたいなぁ///」
だって中学からの片思いの先輩が、その高校にはいるからだ。
私は名前も顔も知らない。
その先輩とは誰なのか全く見当もつかない…。
私は周りには興味がなく、クラスメートすらほとんど覚えていない程だ。
「早く雅にも合わせたいなぁ♪」
「まだ付き合ってる訳じゃないのに(笑)」
私はつい桜を見ていて笑ってしまった。
「そう、その顔だよ雅!雅の笑顔は誰よりも一番可愛い♪だから雅はもっと笑って!!」
桜はそう言って私を見て微笑んだ。
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