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意識を取り戻し、目を開くと知らない森で倒れて居た。
自分がなぜ倒れていたのかなんて分からないが、こんな森で眠りについたわけではない事だけは確かだ。
記憶を遡ろうにも、遡る記憶すらないように思えた。
それどころか、自分自身のことすら、ひどくあやふやで、自分の名前すらも思い出せない始末である。
きっと寝呆けているせいに違いない、ということにして、コレから自分のとるべき行動を考えてみることにした。
まずここは、いやに不思議な雰囲気の漂う森だ。
どこか神秘的でもある森だが、よく観察してみると所々に獣の足跡と、矢のようなものが落ちている。
狩人か、あるいは近隣にあるかもしれない村や集落に住む人の物かもしれない。
もしかすると、たまたまここで猟をした旅人の物かもしれない。
結局何もわからない。
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