そのソファーとの出会い。

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俺はムシャクシャしてしまい、トランクの方を向いて 「っるせー!!」 と吼えたのだった。 すると一瞬静かになったものの、プッと吹き出す笑い声を皮切りに、ガキの笑い声は更に大きくなってしまった。 俺はシリアスになりきれない男である。 それ故に怒鳴り声もあまり怖くなかったのだろう。 しかし失礼なガキである。 他人の車のトランクに忍び込み、俺の華麗なる車庫入れを笑うとは…。 しかしいつの間に忍び込んだのだろう。 トランクはソファーでぎゅうぎゅうだったはずだが──
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