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「雪、妃奈。二人とも総大将がお呼びでしたよ。」
そう言いながら、百合音が部屋に入ってきた。
「雪、道を繋いであげるから行こう?」
妃奈がそう言うと、しぶしぶといった感じで妃奈の開けた道に入っていった。
「おはようございます、若。お目覚めいかがですか?」
百合音が俺の和服を用意しながら聞いてくる。
「目覚めはいつも通りだ。それと、着替えは自分でやるからその辺に置いといてくれ。」
「わかりました。では、総大将がお呼びでしたのでお着替えが終わり次第お向かい下さい。」
百合音が少し不満そうにしながら部屋を出ていった。
俺は直ぐに着替え始めた。
「妃奈!!」
着替え終わった俺が呼ぶと道が開きそこから妃奈がでてきた。
「呼んだ?」
小首を傾げながら上目遣いで聞いてきた。
「親父の所に、道を繋いでくれ。」
俺がそう言うと、
「うん。わかった。」
そう言って道を繋いでくれた。
「ありがとな。」
俺は妃奈に礼をいいながら道に入った。
親父の部屋に入ると、武器を構えながらこっちを見ていた。
「用件はなんだ?」
俺が警戒しながら聞くと、親父は武器を置き、自分の前の畳を指差しながら、
「こっちに来て、すわれ」
そう言った。
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