第一章 試練

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「雪、妃奈。二人とも総大将がお呼びでしたよ。」 そう言いながら、百合音が部屋に入ってきた。 「雪、道を繋いであげるから行こう?」 妃奈がそう言うと、しぶしぶといった感じで妃奈の開けた道に入っていった。 「おはようございます、若。お目覚めいかがですか?」 百合音が俺の和服を用意しながら聞いてくる。 「目覚めはいつも通りだ。それと、着替えは自分でやるからその辺に置いといてくれ。」 「わかりました。では、総大将がお呼びでしたのでお着替えが終わり次第お向かい下さい。」 百合音が少し不満そうにしながら部屋を出ていった。 俺は直ぐに着替え始めた。 「妃奈!!」 着替え終わった俺が呼ぶと道が開きそこから妃奈がでてきた。 「呼んだ?」 小首を傾げながら上目遣いで聞いてきた。 「親父の所に、道を繋いでくれ。」 俺がそう言うと、 「うん。わかった。」 そう言って道を繋いでくれた。 「ありがとな。」 俺は妃奈に礼をいいながら道に入った。 親父の部屋に入ると、武器を構えながらこっちを見ていた。 「用件はなんだ?」 俺が警戒しながら聞くと、親父は武器を置き、自分の前の畳を指差しながら、 「こっちに来て、すわれ」 そう言った。
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