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出鼻を挫かれた黄(キイ)が複雑な顔をしてオレを見る。
ね?ともう一度笑顔を作ると鋭い眼光で周りを一瞥したあと渋々ながらも座ってくれた。
「オレンジジュースが飲みたいな。」
もつれた空気を解くには平静が一番だ。
取り繕うとすればするほど絡まってしまう。
不穏な空気に戸惑っていた者達はオレの気にしてない素振りを見て落ち着きを取り戻していた。
「黄(キイ)?」
不服そうな黄(キイ)は眉間に皺を寄せてオレを見る。
「オレはお前が笑ってる方が好きだ。」
わざわざオレの為に怒る必要なんてないんだ。
それよりもオレは黄(キイ)の笑っている顔を見ていたい。
おっと、また紅(ベニ)の口調に戻ってたかな。
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