始まりの朝

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カーテンの隙間から少量の朝日がこぼれ、10年間休まず俺のことを起こしてくれる目覚まし時計が鳴っている。 「…………」 目は覚めてるけど体が言うことを聞かず起き上がれない。最近はずっとこの調子だ。 それでも起きないと何も始まらないから、重い体(体重ではない。俺は50㎏前半だ。)を 無理矢理起こして、カーテンを開けた。 カーテンの向こうにはついこの間出来た全長200mの建物が建っている。電波塔らしいが俺にとっては迷惑この上ない。昔と比べて俺の部屋に入ってくる朝日の量が大幅に減っている。 もしかしたら、コイツが建ったせいで朝起きにくくなったんじゃないだろうか? そう言えば、俺の調子が悪くなったのはコイツが建った次の日ぐらいだったなぁ……
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