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自分でも信じられないわ。
「これ、本当に私なんですかね。」
ギャップが激しすぎる。
「まぁ、嬉しい誤算だわ。極上のダイヤの原石だったわけね。
あっ、少しでも原作読んでおいてね?」
そうでした。
私は手にしたラノベに目を通す。
10分後。
「読み終わりました。」
本を閉じる。
「えっ、もう?いくらラノベでも速すぎるでしょ?」
「速読術を使えば読めますよ。」
速読術と記憶術は、「何をやるにも役に立つから」と、小さい頃に覚えさせられた。
「凄いわね。それなら台本も早く読めるわね。
声優に要るスキル完璧ね。」
誉めても何も出ませんよ。
「誉めてもらえるのは嬉しいけど、とりあえず、やるのはこの一回だけですよ?」
釘を打っておかないと、まずい気がする。
「あ!そろそろ行かなくちゃ!さ、行くわよ!」
腕をとり走り出す。
・・・誤魔化したわね。
地下駐車場から車に乗り、録音するというスタジオに移動する。
「そう言えば、名前を聞いてなかったわね。」
あ、まだ名乗ってなかった。
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