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「ただいまー。」
玄関で靴を脱いでいると、由紀が走ってきた。
「お姉ちゃん、新作のアニメ買ったから一緒に見よう!」
「ちょ・・・待ってよ!」
そのまま首根っこを引っ張られて、由紀の部屋に連行されました。
「ねぇ・・・」
「なに?お姉ちゃん?」
「声優さんてさ、声が売りなんじゃないの?」
由紀はなぜそんな事を聞くの?と言いたげに首をかしげる。
「帰る途中、本屋で声優さんの雑誌が目についたのよ。
で、中を見たら写真が沢山載っていたから。」
「目についたにしても、お姉ちゃんが声優雑誌を見るなんて珍しいわね。」
由紀は画面から目を離して私を見る。
「確かに声優は声が売りだけど、写真集とかバンバン出してるわよ?
テレビに出てる人もいるし。」
私は驚いて固まってしまう。
「レギュラーでバラエティーの司会してる声優さんもいるわ。
今の声優さんは、声だけじゃないわよ。」
「へぇー、司会まで・・・」
「それくらい常識よ?」
呆れたように言う由紀。
「興味ないから知らなかったのよ。」
「じゃあ、何で興味持ったのかしら?」
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