内緒のアイドル声優

初めての取材・初めてのテレビ

うっ！やぶ蛇だったかしら？

「前にも言ったけど、知り合った女性がそっち方面に詳しいのよ。」

冷や汗をダラダラ流しながら答える。

「まぁ・・・これからこういう話出来そうだし、いいわ。」

・・・先送りできたけど、諦めてはくれないのね。

見ていたアニメが終わり、由紀の声優講義が始まる。

「この朝霞光一さんて人が凄い声優さんで、『千の声帯を持つ声優』と呼ばれているの。」

あ、仮面じゃなく声帯なんだ。

「一人何役もこなせてねー、『困った時の朝霞頼み』って業界で言われてるわ。」

へぇ～、そんなに凄い人だったんだ。

「よくそんな業界情報仕入れられるわね。」

本当に感心してしまう。

「結構有名な話よ。クイズ番組の司会もやってるしね。」

そんなことまでやってるんだ。

「何だか、声優と言うよりタレントね。」

「最近はタレントやアイドルがアニメに声を宛てたりしてるから、垣根はないかも。
アイドル声優って言葉もあるしね。」

ふぅーん。

「そっか。声優って、マルチタレントなんだ。」

その後、明け方になってようやく解放されました。