初めての取材・初めてのテレビ

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ただ抱きしめただけじゃ無かったんだ! 「そのために抱きついたんですね!」 「あ、それはユウリちゃんが可愛いから我慢出来なかっただけ。」 ・・・そうなんだ。 「しかし、いつもながら町子の見立ては凄いわ。 ユウリちゃんの魅力を完全に引き出してるわね。」 まじまじと私を見る。 「ユウリちゃんが可愛いから、やりがいがあったわ。 今回は時間が無かったから出来合いだけど、ユウリちゃん用の服、作っておくわ。」 ・・・中学生には贅沢のような。 「桶川さん、時間大丈夫ですか?」 急いでたはず・・・よね? 「あっ!ヤバいわ。町子、また来るわ!」 「待ってるわよー!」 制服を入れた箱を持ち、私の手を引っ張る桶川さん。 そんなに急がせるなら、悠長に話なんてしないでほしい。 「行くわよ。お化粧は車の中でね。」 走り出した車の中で化粧をする。 途中渋滞もなく、何とか時間までにテレビ局に辿り着く事ができた。 「さあ、行くわよ。」 受付を通り、局内へ。 桶川さん、顔パスなんだ! こういう所を見ると、業界人なんだなぁって思うわ。
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