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「ユウリちゃん、良かったよ。おかげで助かったよ。」
ニコニコと微笑む朝霞さん。
「私の方こそ、いつも見ている番組に出られるなんて、夢のようですよ!しかも優勝なんて!」
「それはユウリちゃんの実力だよ。うちはヤラセは無いからね。」
「ユウリちゃん、お疲れ様!」
桶川さんが観客席から迎えに来てくれた。
「優勝おめでとう!番宣も出来たし、言うことなしね!」
桶川さんと朝霞さんは、本当に嬉しそうだ。
「ありがとうございます。桶川さん、この後は?」
明日も学校だし、余り遅くなるとまずい。
「もう何もないわ。明日は学校だし、送って行くわ。」
「では、朝霞さん、今日はありがとうございました!」
「いや、お礼を言うのはこっちだよ。急に出てもらって悪かったね。ありがとう。」
朝霞さん・・・本当によい人だ。
「それでは、お先に失礼します。」
「お疲れ様でした。放送見てね。」
笑顔で見送ってくれました。
私は桶川さんと車に乗り込む。
「着替えないとね。事務所に寄りましょう。」
桶川さんがそう言って私を見たとき、私はもう眠りについてしまっていた。
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