初めての取材・初めてのテレビ

19/22
前へ
/1183ページ
次へ
今日だって、家で身だしなみを整えて来れば車の中で髪をすく必要は無かった。 「それはそうですけど・・・」 答えに詰まってしまう。 「まぁ、いいわ。でも、親御さんには言いなさい?契約は必要なんだから。」 「・・・はい。」 それは私の我が儘ではどうしようもない。 ユウリとして声優をやるには、絶対に必要な事だから。 「着いたわ。行くわよ。」 いつの間にかスタジオに到着してました。 外に出て髪にブラシを入れる。 眼鏡を外してユウリの出来上がり! 中に入り、スタッフの人や先輩方に挨拶する。 「おはようございます!今日もよろしくお願いします!」 「おっ!おはよう。」 「おはよう。ユウリちゃん、今日も可愛いね。」 「ユウリちゃん、朝霞さんの番組に出たって?」 「優勝したんでしょ?凄い!」 何人かの先輩はこの間の収録の事を知っていた。 「アクシデントがあって、急遽代役で出してもらいました。 番宣もしてきましたよ!」 私と朝霞さんを中心に、クイズ番組の話題で盛り上がる。 「はい、そろそろ始めまーす!」 スタートの声がかかった。
/1183ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5207人が本棚に入れています
本棚に追加