5207人が本棚に入れています
本棚に追加
言い訳を聞いたとたん、由紀は嬉しそうに顔を輝かせた。
「本当!嬉しいなぁ!帰ったらこの雑誌一緒に見ようね!」
雑誌を持ち、嬉々としてレジに向かう由紀。
一緒に見るのは・・・苦痛だけど、仕方ない。
でも、私の記事だけは勘弁してほしいけど・・・無理なんだろうなぁ。
「お姉ちゃんお待たせ!早く帰ろう。」
そうですか。そんなに楽しみなんですか。
はしゃぎながら歩く由紀と対照的に、私は重い足取りで家へと歩いた。
「お姉ちゃん、早く見よー。」
先にリビングに入った由紀がせかす。
「その前に、制服着替えてきなさい。シワになるわよ。」
由紀は渋々着替えに部屋へ向かう。
時間稼ぎしても意味ないんだけどね。
わかっちゃいるけどやめられない。
・・・私は無責任一代男か!
「着替えて来たよー!」
早い!ドリフの早着替えクラスの早さ!
「さ、早くー」
ソファーに座り、隣に座るようにせかす。
私は二人分のコーヒーを入れて、由紀の隣に腰かけた。
パラパラと解説しながらページをめくる由紀。
結構先輩声優さんの事がわかったから、これはありがたかったかも。
最初のコメントを投稿しよう!