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「どうしたの?」
「ッひあぁぁっ!」
後ろから突然声をかけられ、私はその場で体をびくつかせた。
…聞き覚えのある声?
「え、あぁあ、真夜(まや)君か、いやね、例の嫌がらせのことで」
真夜君…彼はここ何年か前から、よく神社に遊びにくる少年で、最近では若いのに茶飲み友達としても仲が良くなった不思議な少年だ。
初めてあった頃は、女の子かと見間違えてしまったくらい可愛らしかったが、学生服を着ているせいか最近では少しずつ青年のような顔つきになってきている。
私は今日も蛙の頭が置かれていた事や、体はもしかしたら賽銭箱の中かもしれない…
と気持ちの悪い話ではあるが、相談をしながら彼を縁側に座らせた。
「そっか、じゃあ賽銭箱の中は僕が見てあげるし、今夜犯人を見張るのも手伝うよ。」
ぇ…力強い。と言うか、心細かったから余計に嬉しかった…が。
彼はまだ中学生。流石に夜中に家を出させるわけにも行かない。
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