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どれくらい経っただろう
いつの間にか窓の外が白み始めたのに気が付いた
彼女も心なしか
目が虚ろになっている
『ごめん、眠たいよね?疲れてるだろうから、今夜はゆっくり眠って。俺も明日は休みだから、朝起こす事もないだろうし。』
『…………。』
『ベッド一つしかないけど、2人分のスペースはあるし、寝相悪くないよね?』
『……多分、大丈夫。』
おどけて言ったつもりだったが
ナツの表情は曇っている
彼女をベッドルームへ案内し
俺は汗を流す為
バスルームに向かった
蛇口を捻ると
少し温めのシャワーが勢いよく飛び出し
まだ少し残る酔いを
一気に洗い流していく
冷静に考えれば
この状況はヤバい
家出とはいえ相手は未成年
家に連れ帰るだけで
法律に引っ掛かる
最悪の事態を想像すると
背中にゾクッと
冷たいものが走った
しかし
今さらなってしまった事を考えても仕方ない
とりあえず明日
どうするか考える事にして
バスルームを出た
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