~ 傷痕 ~

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17階 部屋のドアを開け 先に部屋に入るようナツに促すと 戸惑いながら ゆっくりと部屋に入っていく 4LDKの部屋 一人で住むには広すぎかも知れない けれど父親は俺の為にと この部屋を買い与えた それをどうこうは言えなかった リビングの中央 ナツはグルリと部屋を見回している背中に声を掛けた 『何か食べる?』 突然声をかけてしまったせいか 一瞬ビクッと肩をあげて ゆっくりこっちを振り返ると 小さく頷いた 『ちょっと待ってて。』 そう告げて 俺は寝室に向かい クローゼットの中から 小柄な彼女が着れそうな服を探し 小さめの長袖Tシャツと短パンを引っ張り出して 彼女に手渡した 『先にゆっくりシャワーでも浴びてきなよ。』 ナツは頷き バスルームへと入っていく背中を見送ると 俺はその間に冷蔵庫の中から 適当に食材を取り出し 食事を作り始めた 20分ほど経って ちょうど料理が出来上がる頃 手渡した服に着替え バスルームから出てきたナツを見て 一瞬 目を疑った…… 10代だろうとは思っていたが メイクを落とした彼女は 予想以上に幼く見えた
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