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「……と、このような概要となっております」
「そりゃご苦労なこって」
早くこいつを追い払わなければ……。どんな方法でもいい、頼む、何か思いついてくれ、俺!
「参加されますか?」
ここで"NO"と答えたら、また意味の分からないことを延々と話しはじめるんじゃなかろうか……?
ならばここは!
「ああ、参加する。参加するからさっさと消えてくれ」
「かしこまりました……では」
そう言うと、執事は消え去るどころか、つかつかとこちらに歩み寄ってきた。
うわぁ……だる。
執事は優の目の前まで来ると、ニコッと笑った。
思わず笑い返そうとした時、唐突に……本当に唐突に、体を軽く押された。
もちろん、足場の無い方に向かって……。
「え!? おっ!うわあああああああああ!」
意味分からねぇ!
何で押したの?何で押したの?
こっちにも心の準備ってもんが……。
風を切る音が聞こえる。意外と落ちるのに時間がかかる。八階建てで大丈夫か少し不安だったが、これなら死ねそうだ。
くそっ!靴履いたままだ。
あんの野郎ぅぅぅ!!
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