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やがて七番ホールに着き、別れ間際に廉が隣から言う。
「僕は満足したらその時に帰るつもり。健太くんも自己判断で先に帰って構わないよ」
「了解。力はあまり使いすぎるなよ。特に生力が絡む技は、繰り返すとかなりキツいし、命の危険もあるからな」
「……まあそこらのリスクは、例の本読みながら考えるよ」
じゃあ、と言って廉はさらに奥へと歩いていった。
「……よし」
彼が九番ホールに入るのを見届けずに、俺は目の前の鉄の扉を開けた。
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