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丘の上で平和に暮らしている兎達。
ある日、一匹の兎が言いました。
『狼がやって来たらどうしよう』
その言葉で、みんな一斉に心配になります。
『…狼が来たら逃げるしかない…僕らには戦えないよ』
そんな時、お腹を空かせた狼が一匹、丘の方へやって来ました。
兎達は怖くなって逃げて行きます。
誰もいなくなった丘の上で、狼は呟きました。
『…誰も友達になってくれない』
──乱暴者の狼はいつだってみんなの嫌われ者。
──優秀で心優しい兎はいつだってみんなの人気者。
『友達が欲しい』
いつもそう思っているのに素直になれない狼と
『僕は優秀なんかじゃない』
みんなに誉め讃えられ苦しんでいる兎の物語、
いざ、開幕──。
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