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小一時間がたった頃
見るに耐えない、足の踏み場もない、考えられない
そんな言葉が合致するような部屋が閑散として、こんなに広かったかと思うぐらいまでキレイにまとめられた。
「さぁて、あれをやろう!」
「…またかよ。お前、まだ一勝しかしてないじゃん」
「うぅ…。でも一回勝ったもん!この胸みたいに成長のポテンシャルをもっているんだから!」
そう言い張って、平原を彷彿させるようなまな板をつき出している
「なんだって?よく聞こえなかった。まな板がポテンシャル…」
「う、うるさい!さっさと始めるわよ!」
掃除を手伝ってもらった俺からすれば、幼なじみのこいつにそれ以上の反抗はできないなと思った。
っといきなりスタートしやがった…
「とう!うりゃぁ~!」
キャラクターの動きを紙一重でかわす。
正直な話、ワンパターンの動きしかしないCPUのようで、避けるのなんて造作もないんだ
…そろそろ反撃にでるか
相手のガードを崩し、宙に上げる。そして殴る蹴るのラッシュ、ラッシュ、ラッシュ…。俗にいう地獄コンボってやつ。一気にライフは減っていく。
「えっ?ちょっ!…あぁ~。。。」
「あいあむべり~すとろ~んぐ」
「……うぅ。も、もう一回よ、まだ負けてないから!運が悪かっただけなんだから!」
「現に負けてるじゃねぇか…」
「私が勝ち越すまで止めな~い」
もうどうにでもなれ…。
ここからわざと負けて、ご機嫌でもとるとするか…。
まだまだバトルは続いたのだった。
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