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―――真っ暗。
目の前には両親がいる
隣には…あいつもいる
何かしゃべっているようだったが、全く聞き取れない。
でも、――伝わってくる。
「自分を信じろ」
「自分を信じなさい」
気休めでもなんでもない。ただ、愛情のこもった真っ直ぐな言葉。
―――きら!
――あきら!
――目をさましなさいよ!
気がつくと、いつもの天井とあいつが見えた。
「もう、急にたおれこんだから死んだかと思ったわよ!」
「…?なんだよ、どうかしたのか?」
「はぁ~覚えてないの?」
「全く…いや、思い出した。んでそれやるのか?」
「当然よ!ゲーマーとして未知のゲームはあってはならないものなのよ!」
「どうせエセだろ…うっ!」
頭がズキズキ痛む…。それでも必死に頭をフル回転させて、色々なことを考えていた。
「ところで、それハードなんだよ?」
「えっ?え~とぉ…」
「ほら、貸してみろよ」
すぐさまぶんどって中身を見てみた。
あまり見たことのない仕様のディスク。プレステ系かWii系か。どっちかわからないが埒が明かない。最新機種である、プレステ3にディスクを読み込ませた。
読み込みの音が静寂を奏でているようだった。俺はTVに出ている「now loading」を見つめていた。
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