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「で、由芽、メルアドゲットしたの?」
花菜が楽しそうに聞く
「いやいや、聞いてないよ!
そんなつもりじゃなかったし…」
「え~もったいないよ!!
これってチャンスじゃない?
みんなの憧れの河村先輩にお近づきになれるんだよ?
ね、友利子!!」
「うん、そうだね」
「ほら~友利子もこう言ってるし~!!
2ケツまでしたんだから
河村先輩も気があるかもよ?」
「それはないよ~
誰にでも優しい人だと思うし…」
そこまで言って私は河村先輩の言葉を思い出した
―――由芽ちゃんだからここまでするんだよ?
この言葉と、おでこにキスされたことを思い出すと
また急に顔が熱くなるのが分かる…
「…って由芽!?どうしたの?
今更照れないでよ~っキャハハ」
花菜はそう言って私をからかいながら大声で笑った
「もしかして…もう何かあった?」
友利子が冷静な目でこちらをじっと見つめてくる
「な、何もないよ!!
もー、二人ともからかわないで!!」
顔を真っ赤にさせたまま必死に言った時
授業の始まるチャイムが鳴った
ガタガタっとみんなが一斉に急いで席へ着く
その中で友利子はあの冷静な目で
由芽の後ろ姿を見ていた
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