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その時。
何か不穏な気配を感じ取り、美夜は表情を強張らせて足を止めた。
その気配は、公園の奥の方からやって来る。
ついに変態でも現れたのかと思ったが、そうではない。
もっと、言葉で単純に言い表すことの出来ない……非現実的な気配なのだ。
気配の先へ、行ってはならない。
……行かなければならない。
そんな気がして。
万が一変態と遭遇しても自己流格闘技で変態を蹴り倒して逃げる自信のあった美夜は、生け垣を乗り越えて公園の中へと足を踏み入れた。
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