金持ちのバカと貧乏な天才と何事も普通な僕

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「お、俺の名前は若生拓哉でひゅ!…」 『……………』 いきなり噛んだ… 「す、しゅきな物はポケモンとドラクエでひゅ!」 また噛んだ… 「えっと、それから…それから…」 かなりパニクってるな… 「と、とりあえずよろしくお願いします!!」 何とか自己紹介できたようだ 「う~」 若生君は机の上で落ち込んでいる 「だ、大丈夫?」 一応声をかける 「昔からこんなんなんだ…だから練習でうまくいっても本番じゃああまりうまくできないんだ…」 「そ…そうなんだ…」 しかしその言葉に気になる部分があった僕は 「じゃあどうやってここに受かったの?自己紹介の様子のような状態じゃテストどころじゃないと思うんだけど…」 「…あれは運が良かったんだよ…たまたま前を向いたらたまたま前の人の解答が見えて書いたらたまたま当たってたまたま入れたんだ…」 そっか…前の人の解答が見えたのか… 「…ってカンニングじゃないか!!!!」 「人聞きの悪いことを言うな~前を向いたら視界に入っちゃったんだからしょうがないだろ?」 それをカンニングって言うんだよ!!! 叫んでやりたかったがここで注目を集めると面倒なので止めておく 「…このことは黙っておいてね?」 そういいながら取り出したのは一本の針 「何それ…」 「毒針」 「は?」 「即効性だから触れた瞬間あの世行きだよ?試してみる?」 笑顔でそんなことを言う若生君 「…わかりました言いません」 「物分かりがよろしい」 そういうと若生君は毒針をしまう …恐ろしい奴だ
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