かるい さつい

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トオルは「かるいさつい」を胸に秘め、竹刀を動かさずを構え、猪熊に目を合わせる。5㎝離れた得意な間合いだ、 猪熊は笑みを浮かべ、竹刀の先で遊んでいる。 トオルは、素早く踏み込み喉の突き受けめがけ 「ツキィァ!!」 「グゥァッ!」 猪熊は後退りして、 「トオル…突きは無しのはずだろうが」 「先生、僕は勝負と言った筈です。試合じゃないんですよ?僕の勝ち認めますよね?」 トオルの言葉に猪熊、部員は静まり返った。 猪熊も暫くは、おとなしくなるだろう。 (完)
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