始まりの1ページ

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しかし、他が終っているのならば僕がいつまでも他の皆を待たせるわけにはいかない。 別にビビッてないけど、慎重に使い魔を召喚するための魔方陣に触れる。 後は簡単。 魔力をこめれば使い魔が呼び出される。散々僕の前に召喚していたのを見たから余裕で知っている。 慎重派なのだ、僕は。 魔方陣に魔力をこめると、使い魔が召喚されるまで眩しい光に包まれる。 教師達が施した余計な演出という奴だ。 眩しくて目が明けていられないから、スモークにしてくれれば良かったのに。 とくだらないことを考えていると、光がおさまり僕の使い魔が姿を表した。 「問おう、あなたが私のマスターか?」 ちんまりとして可愛らしい、長い青髪の幼女が、何かの物真似のようにそう問い掛けてきた。 どんな使い魔が現われても対処できるように、しっかり予習をしてきた僕には解る。 泣き妖精、バンシーだ。
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