ピエロ

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駐車場は平日にも関わらず、殆ど空きがないくらい混んでいる。 負けて帰り支度か、勝って換金しての帰りか、1台の白いクラウンが出た後に、実人はヴィッツを停めた。 イベント開催中の旗が並んではためいていた。 ガラス張りの玄関ホールに近づいていくと、あのパチスロ店特有の音、 スピーカーのアナウンス、パチスロ機のBIGやARTの音楽、レバーONの音、様々な音の混在した喧騒が聞こえきた。 実人は恋人に会う時の胸の高鳴りを感じていた。 いや、ややもするとそれ以上興奮していた。
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