Prologue

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「その顔はきもい」 「おっさんうるせぇぞ」 だめだ。 やっぱりこいつはむかつく。 「今の私は気分がいい。その腐った人生をやり直す機会を与えよう。」 自分で言うのと人に言われるのじゃ、重みがちげぇな。 「やり直す…。輪廻の輪に入るのか?」 俺は言葉の意味をいまいち理解できず、尋ねる。 「あながち間違いでもないな。要するに転生させてやろうと言っている。」 俺はようやく言葉の意味を理解した。 「転生ねぇ…。そしたら俺もまともな道生きれっかな…。」 「それはお前次第だ。しかも、違う世界だ。どうだ?」 転生…。 生まれ変わる…。 過去の自分を捨て、新しい自分になる。 新しい世界…。 未知の世界…。 ……… 一度捨てた命、拾ってみるのも悪くはないかな。 「いいぜ。だが、俺は俺の信念を貫く。」 「構わない。それでは世界の説明だが…」 「いらん。」 おっさんが言葉を続けようとするのを俺は一蹴する。。 それに対して、おっさんは不思議そうに尋ねる。 「何故?」 「新しい世界は、自分で知りたい。」 「よかろう。それでは少々褒美をつけておこう。」 褒美だと…? 全く分からない。
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