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恐ろしい。これでも本気ではないのか。
男は淡々と言葉を吐く。
「ただな。もう1回府抜けた拳作ってみろ。今度こそ歩けないようにすんぞ。」
強い。こいつは強い。肉体云々ではなく、心がだ。
俺たちは旦那が言った意味を間違えてたようだ。
思えば俺たちの拳には怒りと悔しさしか、なかったんじゃないだろうか。
こいつの言葉に気付かされ、俺はひどく自分の弱さを嘆いた。
しばらくして、体が動けるようになった時にはあいつの姿はどこにもなかった
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