EP 高杉晋作

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べん、べべん♪ 月夜空の下で三味線を奏でる。 「…晋作、さん??」 ひょっこりと障子から顔を覗かせる**。 「ん?どうしたんだ??」 「三味線!聞こえてきたから!!ねぇ、そっちに行ってもいい?」 「おぉ!来い来い!!」 ひらひらと手招きすると**が嬉しそうにやって来た。 そのまま俺の隣に腰掛ける**。 その時、ふわりと甘い香りが俺の鼻先をかすめた。 「!」 赤くほてった頬に、しっとりと濡れた髪…。 浴衣からちらりと覗く白い首元。 「…ッ(湯上がり…なのか//)」 俺は思わず視線をそらす。 「?どうしたの??」 「Σい、いや…何でもないぞ!!!//」 「???変な晋作さん…。」 無防備にも程があるだろう…// 俺はなるべく**の方を意識しないように月夜空を見上げて三味線を弾き続けた。 そんな俺をよそに**は、俺の隣で三味線の音色を静かに聴き入っていた。 「はぁ~!やっぱり晋作さんの三味線の音色っていつ聴いても綺麗だよねッ!!」 屈託なく笑う**に、俺は一瞬にして理性を奪われた。 ---カタ・・・ンッ 気付けば、俺はそのまま**を腰掛けていた縁側に押し倒していた。 「…し…晋作さ……ッんぅ!!///」 **が俺の名を呼び終える前に互いの唇を重ね合わせる。 ゆっくりと重ねた唇を離す。 「…はぁ//お前可愛過ぎ…。それにそんな格好で…俺を誘っているのか?未来の女は皆そうなのか…?」 「Σへ!!?//さ、誘ってって…!!!!」 真っ赤になってオロオロする**。 その姿がとても愛おしい…。 「駄目だろう?女がこんな夜に、そんな姿で男の前に現れたら…。」 **の濡れた髪を指先で遊びながら、俺はそのまま白い首元に顔を埋めた。 「ッ!!ぁ…//」 唇が首筋に触れると**は甘い吐息を零した。
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