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「とにかく、お前たちも来いよな。放課後、生徒玄関で待ってるから掃除が終わったらすぐに来い」
嬉しそうな表情を浮かべて俺らに話しているが、俺も隼人も笑顔にはなれていなかった。
俺は正直心が可哀想だと思いあまり乗り気ではないし、第一に心のあの騒ぎ様は見ているだけで疲れる。
隼人に関しては心と会ったことすらないはずだ。
隼人だけ、この高校に入って知り合ったものだから心に直接会ったことはない。
俺と春哉がよく心の話題を口にするから名前だけは知っているようだが、容姿や学歴に関しては何も知らないはずだ。
そんなヤツと今日いきなりホラーゲームをしましょう、てな軽い乗りに付き合わされようとしているのだ、楽しいはずがない。
ただでさえ隼人は社交的な方ではなく、一人とずっと仲良くしたいタイプだと言うのに、幅広い人と仲良くできるのだろうか。
「隼人、気が向いたらでいいから来てやってくれな。心は悪いヤツじゃないからそこは心配要らないから」
「別に幹沢とかいうヤツはどうでもいい。むしろホラーゲームにしても幹沢にしてもどうでもよすぎて行くのを躊躇ってるんだ」
面倒くさがりな性格なのか、単に趣味が合わないだけなのか
どうやら本当に興味がないようで、今にも大きなため息をつきそうなそんな表情だった。
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