人生の分岐点

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結局放課後掃除を終えた俺は春哉との待ち合わせ場所、生徒玄関へと歩みを進めていた。 「あ、なんだ隼人来てくれたのか」 俺が玄関につくとそこには既に隼人が待ちくたびれた様子で立っていた。 なんだかんだで来てくれる隼人は根は良いやつなんだろうと思う。 「呼んでおいていつも春哉は最後に来るよな」 「なんだかんだで隼人はいつも最初に来てるけどな。興味ないふりしてホントは興味津々なんじゃないのか、今日だって」 まさか とでもいうように片眉を上げて肩を竦めた。 「すまんすまん、さっきそこで野球部のやつに声かけられてな」 言いながら駆け寄ってきた春哉を苦笑しながら見つめていると隣で隼人が ふん と鼻で笑った。 「遅いぞ」 「すまんって、心のヤツ今から俺ん家向かうってさっきメール来たから、俺らも急ごうぜ」 そう言い終わる前に春哉は靴を履きかえ早く早くとでも言うように手招きをした。 「誰のせいで遅れたんだかな」 俺が皮肉を含めてそう言うと「誰かさんのせいじゃないか?」と隼人が乗ってきてくれた。 そのやり取りを聞いて「ホントすまんって」と少し焦ったように謝罪してきたのを見て、俺と隼人は顔を見合わせて笑いあった。 春哉の家は学校から自転車で約15分と、比較的近くにある。 俺も心も中学が同じなので家同士の距離はあまりない。 ただ隼人は学校からバスで20分、さらにそこから徒歩で15分と少し離れた場所に住んでいて、春哉の家からも少し離れた場所に家がある。
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