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ここはのどかな田園地帯。目の前には収穫を待ちわびた黄金色の稲穂が風に揺らめいている。時間の流れに逆らわないよう、小川は流れている。茶褐色のレンガで建てられた家々の煙突からは、煙とパンの焼く匂いが立ち昇る。
しかし、そんな小さくのどかな村に鮮烈が走る。
「な!何事だ?!」
「きゃあああ!!」
「早く!早く逃げろ!」
それは突然だった。大きく凶悪な爪、家を隠せるほどの大きな翼、そして、吸い込まれそうなほど大きな目…そう…その姿はまさしく伝説と云われている獣、ドラゴンであった。
そのドラゴンの口から放たれる火球は、骨を溶かすほどの灼熱で人々を墨へと変えていく。ただ逃げ惑うしかなかった。そこにいたすべての人間は、背を向けただ必死に逃げ惑う。
その阿鼻叫喚の中、悠然と立ち向かう3人の勇士がいた。
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