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「私はね、実は前世はあなたたちと同じ星に住んでいたの。
しかも王宮で働くメイドとしてね」
王子「なんだと……!」
「私がブロリーさんと出会ったのはブロリーさんがまだ赤ん坊だったとき。
その頃私はちょうど、産まれた赤ちゃんたちの保育係だった。
たくさんの赤ちゃんの面倒を交代でみて、もちろんブロリーさんの面倒もみたんだよ。
でも、私は聞いちゃったの、王様が家来たちに出した命令を。
パラガスの息子を、この世から抹殺しろ
ってね。
私はそれを聞いて、
このままじゃいけない、大切な命が消えちゃう、何の罪もないこの子が殺されちゃう、
誰も助けようとしないなら、私がこの子を守らなきゃ、
って思った」
親父ィ「な……私の他にも、ブロリーを大切に思ってくれていた者がいたとは………!」
「でも、それは難しいことだった。
もし王様にそんなことを頼もうとすれば、戦う力の弱い私は反逆者として殺されてしまう、
そうなったら、この子を守ってくれる人がいなくなっちゃう。
だから私は何も言えなかった。
何もできなかった。
ただ他の人と同じように、赤ちゃんたちを世話しつづけることしか。
でもとうとうブロリーさんが殺される日がやってきて、それでも何もできなかった。
そしてパラガスさんがブロリーさんを助けにきたの。
せめて、あの二人が逃げる手助けが出来れば……。
私は二人を誘導して、脱出ポッドのある方へと向かった。
でも、それがダメだった。そこにはすでに見張りがいて、増援を呼ばれた。
そのせいであなたたち二人を逆に危険な目に遭わせて、脱出できたものの大怪我をさせてしまった」
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