一目惚れ

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そこら中で応援の声が響く。 その中で彼はすごく楽しそうにテニスをしていた。 あたしは応援を忘れて、ただ彼のプレーを見ていた。 よくわからないけど目が惹かれる…見ていてドキドキする… 「さき…山本君って名前何?」 「えっ?俊だけど?」 「………かっこいいね…」あたしはつい口に出してしまった。 「…かっこいい?そうかな~?テニスしてる時だけでしょ?」 そうかもしれない…でもなぜか心が惹かれるんだ… 「……りほ…もしかしてさ…一目惚れしちゃった?(笑)」 さきの言葉にドキッとする。 「えっ?」 さきがあたしの顔をみてくすくす笑った。 「りほ顔真っ赤~!笑える!ほんとに一目惚れしたんだ!」 「そんなことない!だってまだ全然知らないんだよ!」 「ん、じゃあ…メールする?メアドあるからあげるよ?」 さきにはほんとに負ける。 断る理由ならいくらでもあったはずなのに、あたしはちゃっかりもらってしまった。
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