学園へ

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呆然と掲示板を眺めていると、勇人が、ぽんと掌を叩き納得したように何度もうなずく。 「事前に配布されているデバイスでクラス分けの表を受けとるんだったな」 慣れた様子で仕舞っていた機械を操作しながら楽しそうに答えた。 さすがは、全国屈指の設備、規模の学園だ…なんか金かかってんな… 「……家にもこの掲示板一台欲しいな…」 目を輝かせて勇人は呟いている。なかなか大きいこの装置を寮などに置けるかとつっこんだが、ノーリアクション。 なにわともあれ、使えるなら深く考えなくていいや、という思考に至ったので気にしないことにした。 気を取り直し勇人に習いデバイスを操作する。 「僕はどのクラスかなっと……そういえば勇人、クラスの基準って何なんだったっけ?」 僕がふと、クラス表を見ながら不意に疑問を尋ねる。 この学園は能力の制御や向上についてもとても力を注いでいるため、特別なクラス分け基準があったことを思い出した。 パネルを操作していた勇人は「確か…」と少し考えてから答えた。 「基準は確か… 人族なら能力が発現出来ているか、魔族なら魔法を扱えるかである。 一年の内は基本、自身の能力・魔力の発現時期等に応じてS A B Cと分けられ、能力・魔力の発現がまだ確認されていない者はD Eと分けられる、って書いてたぞ。 おっ 奏、お前もCクラスみたいだな」 答えながらも操作していた様で、Cクラスに二人の名前を見つけたようだ。
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