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勇人の意識が確りするまで待っていられない。
しびれを切らして尋ねようとすると
「…ホント驚いた、ウェルーン家も入学してたんだな」
と、ようやく勇人は口にする。
へーーウェルーン家か~
…ん?何か聞いたことあるぞ……確か六皇門だったかな?……
「え!あの六皇門の!?」
僕は勇人の唖然としていた理由を理解した。
六皇門守とは、戦争の決着後のことを考えた英雄の1人―バロムント・レイフォールによって発足された機関で、英雄の意志を引き継ぐ世界を守護する番人として作られ、6つの家系が管理・維持していると云われている。
この六皇門守だが、本家の者は決められた家名を乗らないといけないらしく、ウェルーン家やその他の家も例外ではない。
理由については知らないが、家名を名乗るリスクを背負うことより大切なことがあるのだろう。
この六皇門自体なかなか活動的で、好意的に感じる機関である。
巷では、六皇門守は自身達のことに鼻をかけたりしないのは勿論、発足時から被災者の救済やら生態系の可能な限りの保護など、常々世界の安定を目指した成果ある行動をしているため、上司・貴族に見習って欲しい人物ナンバーワンや無理しすぎないでなどの評判を獲得している。
実は勇人も本家じゃないにせよ六皇門の血筋に当たるのだが、まあそれは僕のキャラがより薄れ存在感が更に薄まるので置いておこう。
今更だが、この学園内にビッグネームが集まりすぎじゃね?もしかすれば、先輩にも六皇門守の人がいるかもしれないし……。
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