学園へ

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僕もそうだが談笑していた雰囲気を消し飛ばすには十分なものだったのだろう。 「「「「…」」」」 賑やかだった学園内全体が理解が追い付か無いためか謎の沈黙に包まれた。 「ちっ、また面倒事を~、あんなに釘を刺してたのに!」 呆然と立ち尽くす新入生達の前を式場から、慌てた様子で物凄い速度で走り去っていく。 さっきの人物が見えなくなるまで見送っていると、 「部ちょー、会ちょーに注意されてたんじゃないんですか。 面白いのは良いけど、俺としては会ちょーにキレられたくないんですけど」 「おう。遅かったじゃないか、副部長」 また誰か増えた。 竜だけ冷静に、「放送を入れた奴は放送部の部長か…」と呟いているが、何で分析する余裕あんだよなんて言えない。 だってワケ分かんないもん。 「さっき窓越しに会ちょーが走ってきてるの見ましたよ」 「仕事はしたんだからそこまで怒らんだろう」 何やらまだなにか言ってる様だが、オフレコでやって欲しい。校内に聞こえてますよ。 竜は「さっき走って行ったのは会長か…」とか言ってるけど、だから何で冷静なんだ。 放送からまだまだ色々話し声が聞こえるが突然扉を開ける音がした。 「おいお前ら、放送のスイッチさっさと切れ」 会長さんが放送拠点にたどり着いた。やはりというか本来式のスケジュールに無かったことのようで凄くお怒りのご様子である。 顔は見えないが感情を抑えるようにしてるみたいだが、一言一言に怒りが滲み出ている。
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