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「そうそう、勇人くんのことは有名だから噂では何度も聞いたことがあったけど、話しやすくて安心したよ」
「私の中学でも色々噂があったわね」
「英雄の孫ってんだから気が引けるのはわかるがな」
奏の話題に続き上がってきた勇人の話題、咲やエルスから見ても英雄の孫は一際有名らしい。
竜としては全てが全て同意しかねるため少し言及する。
「……ちょっといいかい?」
傍観に徹していた勇人は咲達の発言に食事の手を止めて質問を返す。
咲に先を促され、意を決したように尋ねた。
「俺に話せる範囲で構わないから、俺の噂のこと教えてくれないか?」
同じ学内の生徒達は本人を知っていたためか、それほど大それた噂を耳にしたことはない。
回りに必要以上気を使われることを嫌う彼は、そんな噂が少し心配になっていたのだ。
彼に近しい者である奏とレオは興味津々といった様子で静観。
「うん、いいよ。え~と確か……」
咲はすぐに了解してくれた。唇に人差し指を当て記憶を遡っている。
窓際に座っていた竜も食事の手を止めた。
談笑しながら食べていた皆はそれほどメニューを頼んでいなかったはずだが、彼だけは大量の料理を消費しており皿が高々と積まれている。
「はっきりは思い出せなかったけど……私の学校の噂では、彼は礼儀をとても大切にする人だから礼儀を大切にしないと血祭りにあげるらしいとか、…私の友人が聞いた話しでは、漫画の主人公のような方らしく、午後のティータイムをとても大切にするかたであるとか……また風の噂では、彼の怒りを買ったため、一つの都市が破滅させられたと。……て感じだったかな?まだまだ有ったとおもうけど…」
勇人はもちろん、奏、レオ、竜絶句。
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