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呆ける勘助の横を軽やかなステップで通り過ぎ、襖を開いて中庭へ。
「猪丸、カムヒッアッー!!」
アッーの時は、青いツナギのイイ男に掘られた様に発音すんのがポイントだぜ。
俺の呼び掛けに応じて、中庭を爆走して来る巨大な影。
デケェ図体と牙に、つぶらな瞳を持つ我が愛猪・猪丸+猪丸と遊んでらしい紗助たんが、頭部にチョコンと座ってた。
颯爽と猪丸に跨り、状況を理解したらしく近付いてくる勘助に満面の信玄スマイル。
「ちょっくら謙信ちゅわんの所に行って来るから、留守番を頼むぜ」
「何を言っておるのですか、仕事が溜まってるでしょうが」
「仕事より愛に生きる漢(オトコ)それが武田信玄だぜ」
全力で決まったな。
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