第1章~出会い~

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そのあとは彩さんとくだらないことを話ながら舞夏のいる412号室へ向かった。 「舞夏ちゃん、悠君来たよ」 412号室に着くと彩さんはノックもせずに入って行った。僕もそれに続いて扉をくぐる。 「あ、彩さん入って来るときはノックしてくださいっていつも言ってるじゃないですか」 「悪い、悪い。ノックってめんどくさくて忘れちゃうんだよ」 無茶苦茶なことを言う彩さんこと彩さんの後ろから顔を出す。 「体調は大丈夫か?」 「大丈夫だよ、お兄ちゃん。いつも来てくれてありがとうね」 舞夏は儚げな笑顔を浮かべる。 それからはいつも通りの普通が続く。 気が付けば雨は上がり、日も傾き空は朱く染まっていた。 彩さんは仕事に戻ったのか、いつの間にか居なくなっていた。 舞夏に明日もまた来ると一言いい病室を出る。 雨上がりの夕焼けが綺麗だった。
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