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先に部屋に入る蓮の背中を追って
玄関に入る
モデルルームの様に無機質だった部屋が
なんだか雰囲気が違う
照明のせいだろうか?
温かみがある...
ぐるりと
辺りを見回していると
蓮の大きな手が
頭に乗せられる
「おかえり、飛鳥」
おかえり...
父と二人暮らし
仕事で忙しい父を見送る事、帰りを待つ事があっても
「おかえり」と言われる機会は
正直、無かった
「ここが飛鳥の帰ってくる場所だから」
それを
知ってか、知らずなのか
ふわふわと
甘い笑顔の蓮
「うん、ただいま」
嬉しさが溢れ出してるであろう笑顔を向けると
ギュッと
抱きしめられる
「...部屋の案内をしたいんだが、寝室からでいいか?」
「リビングからでお願いします」
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