ヘタれ

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休憩になり、それぞれ飲んだり座ったり寝ころんだり。 視線をずっと感じていた俺は、小さく溜め息をしつつ、しょうがなく金網に近づいて行った。 「お疲れ様!凄いね、鍛えるって。やっぱりしんどそうっ」 笑顔の小百合ちゃん。 「いやー、まぁ疲れるけど、身に付くし、動いて気持ちいいよ?」 「男の子だね~。私なんか運動苦手だから、疲れる方が勝っちゃうな」 「ははは…」 ……で、何なんだ? こんな雑談をするために見てたのか? ま、練習を見るのは自由だし、ここに来たのは俺の方だから、雑談でもいいんだけどさぁ なんか違う話題が出るのかと、内心ヒヤヒヤしてたから… つい構えてしまっていた。 …と、そこで集合の合図! このまま話を続けていると“違う話題”になる恐れもあったので、『助かった』とばかり、 「あっ、ごめん。休憩終わりだっ。じゃあ」 速効駆け出そうと向きを変えようとしたその時、 「川島君!!」 ドキッ「…え?」 有無を言わさないような強く決意した声で呼び止められて、足を止めた。 「…終わるの、待っててもいい?」 「………う、うん。」
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