ヘタれ

15/21
前へ
/286ページ
次へ
「…本当ありがとうな。でも正直、まだ会ったばかりで…何て言ったらいいか…」 ―不意に、逆の立場で俺があの彼女にこんな風に告白したら… 今俺が小百合ちゃんに言ったように彼女は答えるんだろうな、と想像してしまった。 告白の最中だというのに。 「うん、そうだよね。 そうだと思う。 川島君、好きな人いるの? 」 「!! …うん。」 嘘はつけない。 明らかにショックを受けた顔をした小百合ちゃん、 「両想い…?」 「…片想い。」 「そか。…私と一緒だね!」 と、明るく言った。 何度もいうが、こんな良い娘をフる奴いないだろう。
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加